「クレオパトラな女たち」第8話(最終回)~人生で守るもの捨てるもの | 日々のダダ漏れ

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イケメンは、美人・可愛い子と同じように、どちらかと
いえば、「得」だと思う。もちろん、「得」になれるはず
の利点を活かせない人もいるだろうとは思うけれど。
たいていの場合は・・・イケメンは、「得」なはず。

ドラマの中でも、イケメンだから許せる役もあるし、
許されるシチュエーションがあると思う。主人公を
愛するゲイの男性を演じたのが綾野剛だったから
魅力的だったのだと思う、

「クレオパトラな女たち」  

第8話(最終回)
人生で守るもの捨てるもの


もっともっと描きたいことがあっただろうけど、これだけ
は伝えたいというものを詰め込んだと思われる最終回。

院長(余貴美子)が睦(稲森いずみ)に言う、
深いいお言葉。

 

人生も折り返し地点を過ぎたら、
何を捨てて、何を守るかそれを考える時よ。
これだけは守りたいと思ってるものは
なんなのか。こどもなのか。峯先生なのか。
私、彼と別れた。
あなたも、守るもの、捨てるもの、決断しなさい。


自分の手で持てる、掴めるものは限られる。
一度に何人も抱きしめられないし、背負うこと
もできない。守るもの、捨てざるをえないもの。
自分で選んで、それを大事にしていくしかない
のだと思う。全部を欲しがると、いつのまにか、
全部を・・・失くしてしまったりするものだから。

**********

愛を語る人・裕(綾野剛)と
ワカランチン峯太(佐藤隆太)

 

峯) も う、ここにはいられないと思うんだ。
  これまで、女性のことを好きになったことなんか
  なかったし、これからも好きな人なんかできない
  と思ってたから、裕の親切に甘えても許されるか
  なって。ホント勝手なこと考えてたんだけど。
裕) ここを出て、あの先生と一緒に暮らすの?
峯) それはまだわからない。だけど、
  俺の気持ちとして、これ以上ここにいるの・・・
裕) 重すぎるんだね。お金のこともあるのに。
  だけど、あの先生の峯太への気持ちはスゴイね。
  小さな子供も夫も捨てて、峯太を選んだんでしょ?
峯) 子供は連れてくるよ。
裕) そんな風に上手くいくかな?
峯) 子供を置いてくるようなことになるなら、
  俺が退(ひ)く。
裕) 退けるの?
峯) 退く。
裕) そんなの可哀そうだよ、あの先生が。
峯) 大人は立ち直れる。だけど、子供の心は・・・
裕) 子供のことで退いちゃうくらいなら、
  子供のいる人とこんなことにならなければ
  よかったじゃん。最初から。

  ・・・峯太。愛するって辛いだろ?


 


家を出てきた睦(稲森いずみ)に説教する峯太。
女心を全く理解しない峯太にたまりかねた裕が。

裕) やめろよ。この先生は、そんなお説教を聞き
  にきたんじゃないよ。どんな私も受け入れてっ
  て言ってんだよ。息子を捨てても許してって言
  ってんだよ。峯太だけがいれば他に何もいら
  ないって言ってんのがなんでわかんないの?
  峯太も好きなんでしょ? だったら子供の心配
  より、この先生の心配しろよ!

峯) ちょっと黙っててくれ。


 


裕) 峯太、お前のために言ってんだよ。
  愛を貫くって事は、誰かを傷つけたり、理想を
  曲げたり、自分の将来を捨てたり、いろんな
  ことを犠牲にしないとできないんだよ。


二人のために席を外す裕。やさしすぎるよ、ホント。
愛するって辛い。傷ついても、峯太の幸せを願う裕
の気持ちが痛いほどにやさしすぎて、切なすぎる。


 


二人になって、互いの離れがたい気持ちを確かめ合い
つつ、でも、峯太は睦が子供を捨てることを許せない。
というよりも、傷ついた子供の自分(心)を守りたいって
感じ?これも一種の強烈なマザコンのような。「ママ捨
てないで」って叫んでいるのは、ダダをこねているのは、
峯太自身の心のようで、ホントイライラする~!待つ待
つって17年待つって言われたって、欲しいのは今なの
に!57歳になってからの幸せじゃなくて、40歳の今を、
女として愛し愛されたいのに!今、一緒にいたいのに!
見ててハリセンしたくなる、ワカランチンぶりの峯太!

あ~どうして、裕も睦もこんな男を好きになるんだー!
(まあ、恋ってのは、たいがい、そういうもんだけど・・・)

普通の男なら待てないところだけど、峯太なら、忠犬
ハチ公並に17年ぐらい待ち続けていそうだけどね・・・


 


**********

それより、やっぱり、メインは、裕が峯太に思い出が
欲しいと工場に誘うところ。そして、その工場でのシ
ーンがそこいらの恋愛ドラマよりも、切ないというか、
とても美しかった。これはもう、裕の切ない片想いを
描くためのドラマだと思えてしまうほど、いいシーン。
脚本家が、このドラマのスピンオフドラマとか映画を
作りたかったという、その気持ちがよくわかる。これ
はまさに、男と男の、美しき、純愛のドラマだもの!


 

裕) 飽きないね。
  峯太も飽きないけど、工場も飽きないよ。

 

 

裕) ねえ、峯太。お願いがあるんだけど。

 

裕) 抱きしめて。一度だけ、抱きしめて。

 
 
 

 

 

 

 

峯) 思うようにいかないな。人生は。
裕) 気付くの遅いんだよ。
 
 
  

なんなんだ、この乙女っぽさは!女の子が演じる
よりもはるかに乙女っぽい、シチュエーションに、
女の子よりもはるかに切なく色気のある表情・・・。


**********


なぜかすっかり仲良しになっている、裕と葵(北乃
きい)と峯太の恋の話を聞いて、峯太・父(山崎一)
がしみじみと語り合い・・・

 


峯太・父) そうかぁ。踏み出したんだな、あいつも。
父・恋人) もう別れたんでしょ?
峯太・父) それでもいいんだよ。
      人を愛して、別れて。それでこそ一人前だ。
      これで私は、いつ死んでも悔いはないな。


 


父が峯太に電話。
第一声はもちろん・・・「お父さんです」
可愛いお父さん。峯太は、十分愛されてるよね。
 
**********

どんなに一生懸命がんばっても、
ダメな時はダメなのよ。そういう時は、
とにかく前に進むしかないのよね。

睦が言ったセリフは、自分と峯太との関係そのもの
だけど、人生ってそういうものかも。なるようになる。
うまくいくときはいくし、ダメなときはダメ。とにかく前
に進んでさえいれば、いつか何かが変わって、何か
が動いていくんだろうと思う。


 

やりきれない人生に、乾杯。カチン♪

 

バカバカしい人生に、乾杯!


駆け足でまとめられた最終回だったけど、裕と峯太
のデートが観られたから、良しと思いましょう。でき
れば、裕と峯太のスピンオフのドラマは実現してほ
しいものですが。裕というキャラの綾野剛の姿を、
もっと観て見たいと思う人は私だけじゃないはず♪


●「クレオパトラな女たち」HP

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